1959年 /ソ連
監督/グリゴーリ・チュフライ
主演/ウラジミール・イワショフ/ジャンナ・プロホレンコ / アントニーナ・マクシーモヴァ
1960年カンヌ映画祭最優秀 特別作品賞
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ロシア映画社 |
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誓いの休暇
一少年兵の帰郷を軸に、反戦をうたいあげた作品。「反戦映画」と言っても、この映画で声高に反戦を訴えるシーンはない。淡々と少年兵の旅を追う。戦争映画というより少年少女の淡い恋がまぶしく切ない映画でもある。
少年兵アリョーシャは、二台の戦車を炎上させて英雄となり、特別休暇をあたえられた。その中で一人の少女シューラに会った。最初は警戒していたシューラも、やがて彼に好意を抱くようになったが、二人は、互の住所もしらぬまま別れた。もう休暇は残り少ない。
戦線への帰途の時間を計算すると、アリョーシャは母親と、ほんの一瞬しか会っていることができなかった。畑で働いていた母は、涙で息子のトラックが遠ざかるのを見送った。そして、アリョーシャの姿は二度と、もう故郷に戻らなかったのである。 |