1987年/スイス、西ドイツ、イギリス
脚本・監督・デザイン/ ヤン・シュヴァンクマイエル
原作/ルイス・キャロル
主演/クリスティーナ・コホトヴァ
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オブジェを用いたコマ撮りのアニメーションと実写で現実と幻想とを混在させたシュールな世界を描くヤン・シュヴァンクマイエルはチェコ・アニメというジャンルを越えてアート映画の世界的巨匠である。彼の最初の長編映画「アリス」は製作に3年の年月をかけた作品。
内容は、ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」を下敷きにしている。散らかった部屋で、少女アリスが人形で"アリスごっこ"をしていると、ガラスケースの中のウサギが突然動き出したり、奇妙な動物たちに襲われたりと、不思議な出来事に遭遇するのだった。
剥製のウサギが動き出し、靴下が芋虫になり、机の引き出しが不思議の世界に繋がるなど、実写とアニメを組み合わせ、シュヴァンクマイエルのいかがわしく、悪趣味な妄想が噴出する。
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